白内障

白内障とは

水晶体が混濁することで視力の低下をきたす病気です。加齢に伴う発生頻度が最も多く、70代の方の8割が罹患していると考えられ、誰もが発症する可能性のある眼の老化現象です。

近視や遠視、乱視などとは異なり、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正できないことが大きな特徴として挙げられます。

視界が全体的にかすむ、視力が低下する、光をまぶしく感じる、暗いときと明るいときで見え方が違う、などが代表的な症状です。

超音波水晶体乳化吸引術、眼内レンズ挿入術

局所麻酔後、水晶体を包んでいる袋を切開し、濁った水晶体の中身を超音波で砕いて取り除きます。
水晶体の袋の中に眼内レンズを挿入して、手術は終了です。

当日は眼帯をつけて帰宅して頂き、翌朝に来院してから外します。
(両眼同日手術の場合は、片眼のみ眼帯をつけるか、保護眼鏡になります。)

手術時間 片目 約10~20分

術後の注意点

術後の合併症を予防するため、医師の指示通りに点眼してください。入浴は、翌日から首から下のみ可能です。1週間後より、普段通り洗顔、洗髪、化粧ができます。

眼を押したりこすったりしない、転ばない、ぶつけないことも重要です。また、眼の感覚が慣れるまで数日かかりますので、車の運転や仕事などを再開する時期については医師にご相談ください。

眼内レンズについて

眼内レンズは大きく2つに分けて、単焦点と多焦点があります。
(乱視矯正が可能なレンズあり)

単焦点 保険診療適用

ピントが合う距離は1つです。選んだピント以外の距離を見るためには、眼鏡が必要になります。

多焦点 保険診療適用外(選定診療・自由診療)

2焦点レンズ

近方と遠方、中間と遠方など、2カ所にピントが合うレンズです。それ以外の焦点が合わない距離は、眼鏡等をかける必要があります。

3焦点レンズ

近方、中間距離、遠方の3点にピントが合うレンズです。従来の多焦点レンズに比べて、明暗の変化による瞳孔収縮の影響を受けにくく設計されています。若い頃のようにすべての距離にはっきりと焦点が合わせられるわけではありませんが、おおむねどの距離も見やすく、眼鏡をかける煩わしさを軽減でき、生活の質の向上が期待できます。

5焦点レンズ

明視域が広い
3焦点のレンズは「遠・中・近」3点に焦点が合いますが、5焦点は「遠・中・近に加えてその間にも焦点が合う(計5点)」ため、広い範囲がはっきりと見えます。

ハロー・グレアが少なく、コントラスト感度が良好
夜間の光に対する見え方の不具合が少なく、明暗の差がくっきりしています。(光の周りにリング状のもやがかかったように見える現象=ハロー、光を中心に筋状の光が出る現象=グレア)

遠方から近方まで視力の落ち込みが少ない
明るい場所でも暗い場所でも、「遠く」・「近く」とも良く見えます。

EDOF(焦点拡張型レンズ)

「ミニウェル・レディ(MINIWELL ready)」: 遠方から近方まで滑らかに連続的に見ることができる。 夜の光のまぶしさ、光の周辺に輪がかかる見え方が従来の多焦点眼内レンズよりかなり少ないのが特徴です。 自然でスムーズな見え方を実現し、夜間の運転が多い方に適したレンズです。

当院では以下の多焦点眼内レンズを採用しています。

選定療養 自由診療
2焦点 アクリソフIQアクティブフォーカス(ALCON社製) アクリソフIQアクティブフォーカス(ALCON社製)
テクニスシンフォニーオプティブルー(AMO社製)
レンティス(Oculentis社)
3焦点 アクリソフIQパンオプティックス(ALCON社製) アクリソフIQパンオプティックス(ALCON社製)
5焦点 インテンシティ(Hanita Lenses社製)
EDOF
(焦点拡張型レンズ)
ミニウェル・レディ(SIFI社製)

費用について詳しくはスタッフまでお問い合わせ下さい。

※必要に応じて、だんのうえ眼科クリニックと連携して検査をおこないます。

※日帰り手術は「だんのうえ眼科クリニック」にて行っております。

だんのうえ眼科クリニック(本院)はこちら

多焦点レンズの体験談

白内障手術を受けた患者様に、手術前後の見え方の違いや、手術中の実体験、一生に一度の機会である眼内レンズ選択と、術後の快適な暮らしについて語っていただいているショートムービーが公開されています。